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せっかく湯ヶ島まできたのだからと、天城峠まで足を延ばし旧道トンネルをくぐってみた。約400mのそれは
石詰みのアーケード状をなしていた。
空はいまにも降ってきそうな雪雲でさきほどみた修善寺駅での青空がまるでウソのようだ。ひんやりと、
というよりは顔の肌を突き刺すような冷たい風がよぎる。
新道からここまでくるには二通りある。無難なのは新道から分かれる旧道を4〜50分ほど歩いていく方法がある。
途中、川端康成の文学碑などあり適当なハイキングがたのしめよう。もう一方は、新道トンネル前の
標識裏にある登山口から登る。軟弱虚弱系のわたしには結構ハードな15分だった。これはもっと手前から始まる
"踊り子歩道"と繋がるものかもしれない。
そういえば帰りバスの車窓から、川にそって遊歩道がずうっとつづいているのを確認できた。ハイカーにとっては
垂涎もののコースかもしれない。
バスは湯ヶ島温泉口で下車。通りの酒屋で"世古の大湯"の場所を尋ねた。品の良いおばあさんがでてきていろいろ詳しく
教えてくれた。このへんで一番泉質の良い湯だそうだ。いろいろ文人が訪ね入浴したともいっていた。ノーベル賞作家
川端康成のことを"川端先生"と親しみを込めてよんでいた。湯ヶ島は踊り子で脚光をあび町を維持しているのだから
当然といえば至極当然なのかもしれない。
温泉旅館"湯川屋"の脇から、急な階段で川のほうに降りてゆく。途中能書きのある鉄柵があり、掃除時間である
9:00〜11:00の間をシャットするみたいだ。浴場の入口近くにあった料金箱に100円をいれ中にはいるとすぐ更衣室で
先客の衣服が一つあった。浴室とのガラス越しに女湯との会話が聞こえてきた。家族できているのだろう。
浴槽は、二つに分かれていてそれぞれ二人も入ればいっぱいだ。左側の浴槽にハンドルのついたパルブが湯中に
突っ込まれ先端から熱い湯がでていた。隣りの浴槽には溢れた湯が混じる方式になっていて左側の浴槽より温いようだ。
わたしは、温い方でしばし先客と世間話しをしながらまどろんだ。60過ぎの彼は三島在住で週三回ここに通っているという。
それって、一日置きってことかぁ、うらやましいことだ。仕事がなければ毎日きたいともいっていた。
季節柄、この温湯からそのままでるにはちょっと問題があるので源泉のほうで充分あったまってからでることにした。
さて、つぎは河鹿荘にいってみることにしよう。
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