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待ちに待った強い日差しが戻ってきた。夏は毎日強い日差しなのに、なにをトチ狂ってるかと思う人もいるかとおもうが、
ここんところ、休日になると天気が崩れたのである。自称、軟弱虚弱系の私は、夏とはいえ、天候不順だと行動にセーブが
かかるのだ。そして、待ちに待った強烈な日差しで磯遊びの意を決した。
なぜ磯遊びか?答えは三つ、@今年素潜りセットを購入した、Aシッタカの佃煮を作って食べてみたくなった、
B暑い中を海水で体冷やしてみたかった。
ほとんど海遊びの経験のない私は、昨年ネッ友インク氏別荘を訪問したときに案内してもらった金谷海岸を選択するのに
なんの迷いもなかった。迷いは選択の中に発生するものだからだ。
朝、もう一度今日の天気をネットで確認してみた。絶好調(?)である。ゆっくりした朝食を摂り電車に飛乗った。
途中内房線の窓から内海特有の穏やかな海が目に飛び込んでは消え飛び込んでは消えを繰り返していた。
海岸縁には別荘地であることがすぐそれとわかる瀟洒な家が立ち並んでいた。
三時間ちょっとで浜金谷の駅に降立つことが出来た。昼時であったが取敢えずインク邸に立寄ってみたが、
すぐ無人であることが察せられたので、そのまま海岸の方へと足をむけた。
海岸では、家族連れの釣り人達が、迫り出した人造岸壁の端で糸を放っていた。もっと奥の方は、猫の額ほどではあるが
角度のある砂浜があり、ジェットスキーの発着が繰り返されていた。発進のたびに、仲間とおもわれる連れたちの嬌声が
静寂な海を想定していた私には耳障りであった。
結局、二つの団体の間に位置する橋桁下から入水することにした。平らなナメっとした大岩に荷物を置き波間にむかった。
足裏になめらかな快感が走ると同時に、少し先にあった水分で黒くなっている斜面が目に入ってイヤな予感も走った。
そして、そこまで到達して足を下ろした瞬間、体が宙を舞った。先ほどの予感が内在してたので反射的に体を緊張させて
腹筋をするような体形を作って頭をカバーした。おかげて頭を打たずにすんだがオモイッキリ背中を打ってしばらく呼吸
困難になった。(二週間たったいまでも痛みが取れない・・・)
ちょっと呼吸を整えなんとか動けるようになったので、気を取り直し予定の行動にうってでた。まずは海水浮遊である。
気持ちいいー!海底は5〜6mはあろうか不気味なぐらい透けるように透明だ。
課題となっている”耳抜き”をためす絶好の機会ではないか。3mを過ぎて耳が痛くなりだした直後、鼻を摘まんで軽く
プーっと鼻に力を入れてみた。あまり効果が感じられず、すぐさまもう少し力をいれて、プーっ。すると耳のなかあたりで
ポァっと空気がもれるような感触があり、耳の痛さがなくなっていた。これが”耳抜き”かぁと一人合点してほくそえんだ。
そしてこれで来年のイワガキが期待できるぞと勝手に結論づけた。
シッタカが餌としているカジメを探しながら浮遊。海水の水位を測るとおもわれる柱塔を過ぎた辺りからカジメの群生
がみられる。なかなかシッタカの姿を確認できない。もういなくなったのだろうか。不安が過ぎるがもう少し探してみよう。
なにやら白いものが浮遊している。近づいてみると発砲スチロールをビニル紐で結わえ海底に繋がっているようだ。
このあたりのカジメに少しずつではあるが、シッタカの姿を確認できる。カジメは幾層にも重なり合っているので
海水面からみてもわからない場合が多い。そこで適当に潜って海草を掻き分けて探すのである。カジメの成長部分に陣取っている
シッタカが比較的カタチが大きい。
さっそく採取して持ってきた網製袋にいれようとしたら、いつのまにか紛失していた。なんてこった。泳いでるうちにどっかへオッこ
としてきたみたいだ。暫定的に海パンの中に入れることにした。ちょっと寒くなってきたし、股間も重くなってきたので
一旦岸に上がることにした。もちろん、同じところは当然避けたけどね。
岸辺に近づくにつれ浅瀬にクラゲを確認する。直径5cm位のおわん形に二本の細長い紐みたいなのが長く垂れ下がっているやつだ。
この紐みたいなやつに不用意にちょこっと触れたせいかその触れた部分が痛痒い。近づかないに越したことはない。一時間チョイでも
結構体が冷えていた。獲物を股間から携帯用冷バックに移し変え30分ほど昼寝をすることにした。
休憩明け、一時間チョイほど潜り、そして浮遊してあがろうと浅瀬にむかった。ヤスを持った親子が遊んでいたので邪魔しないよう
脇から回り込もうとしたら、目の前に先ほどと同種のクラゲが、それも一匹・二匹ではなく、何十匹、いや何百匹が目の前を埋め
尽くしているではないか。気色悪るー▼×▼?これはヤバイ、方向変換すたこらサッサ。
近くにいた親子にも注意を呼びかけた。
コンビニでビールとツマミとパンを買って帰りの車内で遅いお昼にした。結局、都合三時間位浮遊したことになるのか。
心地よい疲労がビールの美味さをいっそう引き立ててくれた。家へ着くなりさっそくジャスコの鮮魚部へ行った。大きめシッタカ
を刺身で食べようと思い包丁使いを教えてもらうためだ。マネージャーが快く応対してくれ、魚を解体している連中に
ききまわってくれたが、「無理」の一言で夢は消え果てしまった。現地にインク氏がいれば解決した問題だとは思うのだが、
いたし方がない。このうえは全部佃煮にしてしまうことにした。
寸胴に貝を付着物(海藻類)が付いたままブチ込み、日本酒をドバトバと投入する。なぜ日本酒かというと貝と付着物のダシ汁
を作ろうとの算段だ。しかし、この作戦は簡単に不履行となった。茹であがったシッタカの身を爪楊枝で取り出し作業中、
片付けられてしまったのだ。自業自得といえばそれまでなのだが・・・。
結局、今回のフィナーレとして、剥きだしたシッタカをニンニク・タカノツメ・醤油をいれた日本酒で煮飛ばした佃煮風
に仕上げたもので乾杯とあいなった。


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