〜Field日記2003.11.08-09〜

魔性の谷ナメコOFF会

〜氷雨の中のテント泊〜

 

 季節柄、どうしても落ち着かない。"まだナメコがあるじゃないか"。自問自答している。先月きのこOFF会がおわっても いまひとつ物足りなさが残っていた。そんなとき、一風氏の魔性の谷訪問予定がBBSに書いてあった。いきあたりばったりでいい、 とりあえず一風氏の都合に合わせたスケジュールでいいから同行させていただくことにした。
 待合わせの夕方七時まではだいぶ時間があるので温泉めぐりとしゃれ込んだ。まずは、越後湯沢で新幹線を降立った。
 越後湯沢温泉は、以前きたときに昔からあった山の湯、ロープウェイ駅内のこまくさの湯、 新幹線駅舎内のぽんしゅ館には浸かったことがあるので 今回は町営の共同浴場「駒子の湯」にした。1500円で町営の共同浴場めぐり券が売っていたが、 場所が車で10分とか20分というので 止めにして、ここでしばらくゆったりして次の目的地月岡温泉にむかった。
 新潟から電車を乗り継いで同名の月岡駅に降立った。雨がふっていた。バスの時刻表をみたら後1時間半待ち。 温泉街の入口まで3kmと書いてあったので歩くことにした。目的の「熊堂屋旅館」は温泉街の中央に位置し 結局一時間のみちのりだった。 さっそく玄関をあけて声をかけると、奥からパジャマ姿のご婦人がでてきた。こりゃダメかなと躊躇したが、なんとかOKがもらえた。 "タオルはすきなの適当に使って"といってる意味が理解できないまま浴室へいったら、 アラカルトな洗いざらしのタオルが積み上げられており納得した。浴室はお世辞にもきれいとはいわないが、エメラルドグリーンの 湯に浸かったり、トドになったりとしばし楽しんででてくると、"お茶かコーヒー飲みませんか"とご親切なお誘い。 まだ時間もだいぶあったのでズーズーしくごちそうになった。そして、それから彼女のワールドに引き込まれてしまう。 中庭のこと、境界線のこと、温泉取材者のこと、檀家のこと、つぎつぎでてくるめまぐるしいほどの展開にすっかり取り込まれて 一時間半ほどを過ごす。お暇して旅館をでたら、まだ30分ほどバス待ち時間があったので、"ただいま!"とまた旅館に戻った。 このあと丁度遊びに来ていた妹さんが新発田までいくというので便乗させていただき、 苦せずして次の目的地賀茂駅へ向かうことができた。
 加茂駅前の一風氏仕事場を出発したのは8時半頃だろうか。mac&助手隊と明朝に魔性の谷出合で待合せの予定だった。 しかし、どうも現地ゲートの閉鎖がおとといであるのが発覚、携帯で連絡をとり、今夜に栃川高原キャンプ場での待合せに 急遽変更となった。
 10時、無事現地集合でき野営開始。一風式一斗缶ストーブで焚き火を囲み、ビールで再会を祝す。 秋山郷の夜はさすが冷え冷えとしていたが、赤々と燃え盛る焚き火の熱と、アウトドアを愛するわれら中年隊の情熱が 夜の帳から冷気を追い払ってしまったかのようだった。
 スタートが遅かったので就寝は24時を過ぎていた。
 夜中から、とうとう雨が降り出し、テントのシートに当たる雨音がかすかに耳元をよぎる。 しかし、日中の温泉が効いたのか、わりとぐっすり眠ることができたようだ。
 朝6時、外で物音がするので雨が入り込まない程度にジッパーを下ろす。一風氏が愛犬たちと戯れていた。 彼等は雨がすきなのだ。なぜかは聞いたことがあったかなかったか、私にはいまだ理解できていない。 なぜなら、私は晴天がすきだから。
 どうも、今日一日雨模様であるが、気持ちを切り替えて、あるがままにいこう。
 朝食は、雨を避けキャンプ場の炊事場で。前日買い込んでおいたオニギリやカップラーメン、そしていれたてのコーヒー。
 魔性の谷へ入る前に、途中にはそこここにブナの原生林があらわれる。リーダー役の一風氏が ここに入ってみましょう、と皆を促す。
 今年の異常気象はここでも例外ではないのだろうか。いっこうにキノコらしいキノコの姿を拝めずじまいだ。 そんなときだ、mac氏から「オーイ、あったぞう」の第一声。ときあたかも助手氏と「こんな遊歩道があって誰でも スニーカーではいってこれるところにあるわけないよね」っていっていた矢先のことだった。
 それからだった、笹薮に隠れてみえずらかった倒木に、そこそこのナメコの姿を認めることができはじめた。
 今回、この日のために考案したキノコ採取方法。はさみで軸の上のほうから切断し、そのまま袋にいれる。 これを実現するため、開閉が容易なバネ付の選定バサミ、また受け側の袋に入れやすくするため袋の入口に菓子作りに用いる わっか型金を用意した。
 これには、それなりにバックグラウンドがあるのだ。それは、キノコを採って家に帰ってまずやらなくちゃならないのがゴミ 取り作業だ。これが本当にナンギでなおかつ時間の必要とする作業となる。これをできるだけ回避するにはどうしたらよいか。 これが永遠の命題となっていた。
 では、実際に使ってみてどうだったかというと、おもったほどには使い切れなかったというのが実感だ。なにせ、こっちの おもいどうりには生えていないからだ。

ナメコ(幼菌)

ナメコ(成菌)
 
ツルリンドウの実
 仕上げは、魔性の谷へ出合からの入渓となった。雨中での行動だったので、沢水へ入ることに抵抗はない。 ジャブジャブかきわけ、その感触をたしかめるように進む。
 ここは、春の魔性の山菜採りでも訪れているので思い入れのある沢でもある。いつまでも人知れず しずかな景観をたたえておいてほしいものだ。
 汗だくになった身体へのごほうびに皆で和山温泉へいった。秋山郷は秘湯の数々でも有名だ。 一番奥地の切明け温泉をはじめ、屋敷温泉、小赤沢温泉などとひしめいている。
 丁度よい湯温にすっかりご満悦のmac氏、一風氏は一人で内風呂を楽しみ、助手氏も女将さんの提案でタオル巻きではあるが 景色の良い露天風呂を楽しんでいたようだ。
 すっかりくつろいだ我々は、またお会いしましょうとここで解散した。