〜Field日記2003.09.14〜

男鹿高原(2)-えっ、こんなところに?!

 

 ひさびさに男鹿高原を訪ねた。例年だと年7〜8回は訪れていたが、藪川詣出が続いたせいか、今年は二回目となる。 最近、キノコ観察に興味が高まっているネッ友のインク氏が同行したいというので、ホームグラウンドを案内することになった。
 いつもなら、男鹿高原は東武浅草線と野岩線を乗り継いでの旅であるが、今回は同行者がいるので、途中から乗用車の旅になった。 越谷駅で同行者であるインク氏と待合わせ、岩槻から西那須野まで東北自動車道を利用し、塩原を抜けて会津西街道へでた。 季節柄、キノコにとって中途半端ではあったが、今年の陽気は多少ズレ込んでいるのでキノコの発生もあてにはならないのだ。
 今年最後の釣行となるのだが、いつもの釣り場は結構奥まったところにあるので、今日は途中半分手前にある尾が倉沢に入渓した。 当りはあるがどれもサイズが小さい。14番の針では大きすぎるのか当たりがあっても引き上げるに至らない状況が続いた。 みかねたインク氏が、脇の水溜りを指差している。"こんなとこいるわけないじゃない"と内心おもっていたが、 「はいはい」と針をおとしてみた。2〜3秒して引き上げようとしたら、底からフラフラって出てきて、 "パクっ"フラフラ と沈んでいく物体が…。あわてて引きあげたら20cmオーバーの黒くサビたイワナが釣れてきた。 "えっ、こんなところに?!"半信半疑で次の水溜りにも針を落としてみたら、また、フラフラって出てきたのであわてて 引き上げたらまだ食いついていなかったみたいで、イワナはあわてて逃げ帰ってしまった。なんとも長閑な釣行となった。 流れのほうでの結果はというと、当りのみ、あと多少の釣り落としの連続でお持ち帰りは、結局さっきの一匹のみとなった。 途中、ミズのムカゴなどの山菜観察やウスヒラタケヌメリスギタケモドキスギヒラタケハナイグチなどの キノコ観察なども体験できたので少しはインク氏のお役にたてたのではないかと自負している。
 昼飯を持たずに山へ入ったので、ペコペコの状態で2時すぎソバ屋に入った。横川の"太一っつぁんの店"だ。 ここは、男鹿高原に来た帰りにときどきビールとソバを頼むことがある。十割ソバが名物でテレビ関係にも 取り上げてもらったことがあるそうだ。季節の小鉢がサービスで2〜3品つくのだが、今日は小皿に3品一緒盛りだった。 奇遇ではあるが、インク氏もこの店を知っていた。かって一度訪れた際、山ぶどうジュースを振舞われたことに感動し、 海のもの(自分が作っているわかめやひじきの干物)を送る約束をしていながら果たせなかった非礼を詫びて 再度送るべく住所を聞いていた。持込のオニギリも平らげ、持ち込みのアイスコーヒーを飲み一息ついてから店を出た。
 さて、これからというと、舘岩の木賊にいくことになった。かって山菜取に何度かいったことがあるというので、 特にキノコのあてがあるわけではないが、温泉もあるので行ってみることにした。 私もかつて(五年位前)一度いったことがあったのでだいたいは道を覚えているとおもっていたが、ぜんぜん役にたたなかった。 かなり記憶はうすれていたのだ。途中キノコの勉強を始めた頃お世話になった山採り山菜や天然キノコを販売していた "ひげさんの店"を探した。当時は、横川のソバ屋の隣にあったのだが、三年くらい前に引っ越してしまい会えなくなっていた。 会津側に移動したとソバ屋の店主から聞いていたので顔を出してみようとおもっていた。 大王峠を越えた少し先にその店が確認できた。帰りによって見ることにした。
 舘岩へ行く途中の道路脇にはアキグミが立ち並んでいた。初めてというインク氏は、 奥さんへのお土産に黙々と小さな粒を根気よく摘んでいるのが妙におかしかった。
 以外と木賊は遠かった。会津高原からすぐだったように勘違いしていたようだ。湯の花温泉 への曲がり道をやり過ごしてから、やっと木賊温泉方面の案内板がでた。 すぐ温泉へ向かうのだとおもっていたら、山へはいろうという。"そうか、 キノコ観察にきたんだと"といまさら気づいた。ここまで来て自分の中では温泉しか頭になかった。 やみくもに手短な山に入ってみた。広葉樹のみ、下草はないが、石礫質の斜面をよじ登ってみた。 コウタケでもありそうな雰囲気に感じたが、何もなかった。本当になにもなかった、キノコそのものがなかった。
 ということで、いよいよ木賊温泉だ。4時をまわっていたので、あまりゆっくりはできないが 、渓流沿いの共同浴場には入っていきたかった。駐車場に車を止め、向かいの酒屋でビールを買っていそいそと 川岸に下りていったら、なっ、なんと、人ごみができてるではないか。岩を繰り抜いたような小さな浴槽が二つ、 粗末な屋根と脱衣置き棚、女性用に更衣室があった。浴槽に入りきれず、河原でウロウロしているのもいた。 当然浴槽は芋洗い状態だ。丁度バイクツーリング集団が入ってきたところみたいだった。 少しやり過ごしたところでおもむろに入浴。硫化水素臭が芳しい透明な湯が底から沸いているようだ。 カップルが三組ほど入ってきたので、適当に切り上げ帰路についた。
 帰りすがら、"ひげさんの店"へ立寄ることにした。途中にある同業者の店は悉く戸締り状態であったが、 一軒だけ灯りが煌々とともり、がやがやと人のあふれる店がみえた。そこが"ひげさんの店"であった。 私は当時長髪でいまは丸刈り頭だったせいか、すぐには記憶を取り戻せなかったみたいだが、すぐに気が付いたみたいだ。 70歳をすぎたいまも、殿様然として集団の中央に座り皆に酒や食べ物を振舞う仕草は昔のままだ。ただ、 違うのは取り巻きの顔ぶれのなかに知ったものが一人もいないことだった。いつまでも元気でいて欲しいものだ。
 あたりも真っ暗になり、ここにおいとまし、今回の旅は終りとなった。同行していただいたネッ友のインク氏には いろいろお世話になり越谷の駅まで送っていただいた。

イワナ(モデルは私じゃないです)

ハナイグチ

チチタケ

アキグミ

PS:一風情報によると、男鹿高原ネイチャーステーションが、次週9月20・21日以降四回に渡り、 植野稔主催「自然遊悠学」のベースキャンプとなるそうだ。男鹿高原があまり知られていないことを いいことにのんびりたのしんできたが、なんか騒々しくなりそうで嫌な予感がした。。。